2015年7月14日火曜日

ボイスコーチング事例・声がかれやすい

長く話していると声がかれる、出にくくなる、喉が痛くなる、という人がいます。
声帯は粘膜なので、分泌液(いわば潤滑油ですね)が不足すると、声唇のなめらかな震動に差し障りが出ます。
分泌液が不足するのは、使いすぎて補給が間に合わなかったり、疲労によるものだったり、あるいは体調も関わってくるかもしれません。

そのほかに、声帯に無理な負担をかけて粘膜を痛めてしまう、ということもあります。
人が自然にしゃべっているとき、体調以外の原因で声帯に無理がかかるということはまずありません。
かなり大きな声を出したとしても、それが自然な発声なら声帯をいためることはありません。
不自然な発声が声帯をいためます。
では、不自然な発声とはなんでしょう。

人が声を出すとき、遠方にいる人にはそれだけの距離で届くように、身体がちゃんとちょうどいいように調節してくれます。
いちいちかんがえなくてもやってくれているのです。
近くの人に話すときもそうですね。
目の前の人に不自然な大声で話す人はいません(いたらそれにはなにか理由があります)。

必要もないのに無理に大声を出したり、つぶれたような発声をしたり、作り声を出しつづけたりすると、声帯には負担がかかります。
意図的にそのようなことをやっているときには、それはただやめればすむんですが、問題は無意識にそのような発声をやってしまっているときです。
無意識なので、本人は無理な発声を自分がおこなっていることに気づいていません。
結果的に、原因不明の発声障害を引き起こします。

無意識に負担のかかる発声をおこなってしまう原因のひとつに、ストレスがあります。
人はストレスがかかると、それが物理的なものであり心理的なものであり、身体的な反応が起こります。
ストレス、つまり危険に対処するために、即座に身体が応じようとするのです。
脈拍があがったり、呼吸が早くなったり、筋肉が収縮したりします。
そのストレス反応のひとつに、声帯周辺の筋肉の収縮もあります。
危機に対処するときに、思わず大声が出ることがありますね。
じっさいに声を出さなくても、ストレスがかかっているときは声帯は大声をいつでも出せるかのような状態にあります。
その状態で無理に話しつづけると、負担がかかりつづけた声帯をいためてしまうことがあるのです。

人間は記憶力や想像力を持っているので心理的ストレスをゼロにすることはむずかしいですが、ストレスが引きおこしている身体の状態を変えることはできます。
それに気づけば、ですが。
私のボイスコーチングでは、人それぞれケースが異なっているので、その人なりの対ストレス状態の気づきとチェックの方法、そして対処法をいっしょに試してみることをおこなっています。

水城ゆうのボイスコーチング
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